MESSAGE
ともに喜び、ともに涙しながら
私たちは歩み続けます。
理事長 栗本昌紀
コロナ禍という全世界を巻き込んだ生死の境を綱渡りするような時期が落ち着き、世の中が平静を取り戻し始めてから数年が経過しました。しかし、以前の暮らしに戻ったわけではなく、新たな暮らし方が求められる時代に入ったことは皆さんもご存じのとおりです。世界全体が大きな転換期を迎え、避けられない変化と向き合っています。
そのような中で、社会福祉法人ひかりの園も高齢者・障がい者・児童という各福祉分野で、新しい世の中に沿った暮らし方を求めて日々試行錯誤を繰り返しています。
こうした厳しい時期に、ひかりの園がご利用者をはじめとする皆さんから求められていることは、様々な世代で生き辛さを抱える方々が「当たり前の暮らしを当たり前に送るための支援」に尽力することだと考えています。
法人創立以来50年余り、私たちの心の支えであり法人創設者の熱い思いでもある、利用者の心に寄り添うことの大切さを示す法人訓『喜ぶ人とともに喜び、泣く人とともに泣きなさい』、また法人の入口に新たに建立された石碑に刻まれた、人としてのあるべき姿を示す『楽しみ、喜び、感動を求めて』という第5代理事長川島順三氏の言葉、さらに先代の秋山正和理事長が私たちに改めて伝えてくださったキリスト教の教え。それらを具現化していく一つの道が「当たり前の暮らしを当たり前に送る」ということ追及することではないかと考えるからです。
このような暮らしの実現に向けて、失敗を恐れず挑戦を繰り返すことは、多くの困難を伴う道のりでしょう。しかし、先輩方が築いてくださった礎の上に立つ者として、決して立ち止まることなく、少しずつであっても前進することが私たちの務めだと考えます。